60代女性 重度の歯周病で温存困難となった奥歯を抜歯しインプラント治療を施した症例

2026/10/08

相談内容 「歯周病を治してほしい」とご相談いただきました。
診断結果 歯ぐきの検査やレントゲン撮影を行ったところ、特に右下奥は歯を支える骨が大きく吸収しており、深い歯周ポケット(歯と歯ぐきのすき間)が確認できました。
歯周ポケットの中には歯石や細菌がたまりやすく、炎症が続くことで歯を支える骨が徐々に失われていきます。
さらに歯のぐらつきも強く、噛むと痛みを感じていることから、重度の歯周病であると診断しました。

歯周病は、歯を支える骨や歯ぐきが細菌感染によって破壊される病気です。
進行すると歯が抜けてしまうだけでなく、周囲の健康な歯にも影響を及ぼします。

このまま放置すると炎症がさらに広がり、複数の歯を失うおそれがあるため、早急な治療が必要と判断しました。

行った治療 診断結果をお伝えしたうえで、まず、歯周病の進行を抑えるために徹底した歯周病治療を行いました。
歯周病治療では、歯の表面や歯周ポケットに付着した歯石や細菌を丁寧に取り除き、炎症の改善を目指します。
併せて、歯周病の再発防止のため、ご自宅でのブラッシング方法についても指導を行いました。

しかし、数ヶ月にわたり治療を続けたものの、右下奥歯(第2大臼歯)は骨の吸収が著しく、歯周組織の回復が見込めない状態でした。
この歯を温存することは困難なため、右下奥歯を抜歯して、その後にインプラント治療を行う方法を提案し、同意いただきました。

インプラント治療は、失った歯の部分に人工の歯根「インプラント体」を埋め込み、その上に人工の歯を装着する治療法です。
周囲の健康な歯を削ることなく、噛む機能を回復できます。しかし、外科的な処置が必要で治療期間が長くなる傾向があること、保険適用外のため費用負担が大きいことがデメリットです。

まず、右下奥歯を抜歯します。
抜歯後は、感染予防と清潔な口腔環境を維持しながら歯ぐきや骨の治りを待ちました。

歯ぐきや骨の治癒を確認したあと、レントゲン撮影とCT検査を行い、インプラントを埋め込む位置や角度を正確に計画しています。
局所麻酔下で歯ぐきを切開し、顎の骨にインプラント体を埋入して、歯ぐきを縫合しました。
手術は清潔な環境で慎重に進め、腫れや痛みが改善するように配慮しています。

数ヶ月後、インプラントと骨がしっかりと結合していることを確認したうえで、人工の歯「上部構造」を作るための型取りを行いました。
噛み合わせや色を考慮しながら上部構造を作製し、噛み合わせを細かく調整しています。
後日、完成した上部構造を装着し、しっかり噛めるかどうかを確認して治療を終了しました。

なお、この患者様はインプラント治療前に部分矯正を行っています。
部分矯正を含む症例ページはこちら:
https://ozaki-shika.jp/case/20261001-1/

治療のリスク ・病状、症状、患者様のお口の環境によって、複数回にわたる施術が必要となる場合があります
・外科処置後に腫れ、出血が生じる場合があります
・外科処置後に痛みが長引く場合があります。必要に応じ痛み止めを併用します
・メンテナンスを怠ったり、喫煙したりすると、お口の中に大きな悪影響を及ぼし、インプラント周囲炎などにかかる可能性があります
・糖尿病、肝硬変、心臓病などの持病をお持ちの場合、インプラント治療ができない可能性があります
・高血圧、貧血・不整脈などの持病をお持ちの場合、インプラント治療後に治癒不全を招く可能性があります
治療期間・費用 約4年
※矯正治療を含む
420,000円
※別途 歯周病治療費

治療前

治療前
治療前
歯周病治療を行ったものの、歯周組織の改善が見られませんでした。

治療中

治療中
インプラント埋入手術を行いました。

治療後

治療後
治療後

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