「小学1年生の不思議」

2019/10/18

前回「子供の歯医者さんデビュー」を書きましたが、今回はデビューしたお子さん達がどの様に治療が出来る様になっていくかという「子供は頑張ってる!エピソード」を書きたいと思います。治療がちゃんと出来る様になるには、お子さんの頑張りも当然の事ながら、加え、表題にもあります様に成長という要素も大きく関わっている様に思います。

結果から言いますと、小学1年生ぐらいになるとちゃんと治療が出来る様になるのです。

歯科受診の経験がない小学1年生が最初から治療が出来るかと言いますとそれは難しい様に思います。

では、どうすればいいのでしょう?

「4歳5歳のうちに布石を打つ」のです。

4歳5歳の時に小さな虫歯が出来てしまった場合、先ずは虫歯が進行しない様に薬を塗ったり、応急的にセメントを詰めます。

それから歯を削る道具を口の中で作動させる事に慣れてもらう為に概ね5、6回練習を重ねていきます。

そうすると数秒ではありますが歯を削る事が出来る様になるお子さんが多いです。

その後、定期的にフッ素塗布する為に大きな休み(夏休み・冬休み・春休み)毎に通院して頂きます。

その度に1、2回再度の練習をします。

小学校に入学前、ランドセルを購入してもらう季節にトドメの一言です。

「お兄ちゃん・お姉ちゃんになるんだね!カッコいい!」と。

「小学校に上がったらもう少し虫歯をやっつけて大人と同じ治療をしてみよう!出来ると思うよ」とそっと付け足して終わりにします。

小学校の検診で虫歯にチェックが入り来院されます。

「練習してきた事まだ覚えてる?」と聞くと、ほぼ100%のお子さんが頷きます。

「頑張るか!」

と言うと、これまたほぼ100%のお子さんが頷きます。

そして緊張しながらもしっかり治療を受ける事が出来る様になってます。

これがなぜだか、5歳ではダメなんです。

小学生になってお兄ちゃん・お姉ちゃんになったという自負が必要なのではないかと思っております。

子供達は日々成長し出来る事が多くなりたくましくなっていきます。その成長は親が思ってるより早く、たくましくなっている事もしばしばです。

子供たちは本当によく頑張っているな、と日々の診療の中で感心し、微笑ましく診ております。

*次回は「親離れは虫歯のリスク?」を投稿する予定です