歯が骨粗鬆症になることはありません。
歯の硬組織(象牙質、エナメル質)は成熟してしまえば、基本的に体のほかの組織の様に新陳代謝は行われません。
よって骨粗鬆症の様にカルシュウムが失われる事はありません。茶色く枯れているように見えたのは、虫歯が進行した為だと考えられます。
虫歯になるのは虫歯菌が食物の糖分であるグルコース(ショ糖等)を餌とし、その代謝産物として酸を排出するので、その酸が歯の硬組織を酸触した結果を虫歯と言います。
蜂蜜の糖分はグルコースとは違い多糖類です。よって、虫歯菌にとっては消化しにくく、その代謝産物である酸の量も少ないのではないかと考えられます。ですから、虫歯になり難いのではないかと思われます。
調理の時に通常の砂糖の代わりに蜂蜜を使用するのはいいとしても、他の食材に糖分は含まれますし、一概に蜂蜜を使えば虫歯にならないという事は無いと思います。
虫歯になるかどうかは、歯磨きが的確に出来ているかどうかという事と、甘いものを飲み物を含めて取りすぎない事だと思います。
一概にこれというものはありません。個人個人、お口の大きさ、歯並び、手の器用さなど人により千差万別です。
その人に合った歯ブラシを歯科医院に行き、歯磨きの仕方を習い、そのうえで、ご自分に合ったものを選ぶといいと思います。
当院では基本的にノンペーストによる歯磨き指導をしています。つまり、皆さん誤解されているのは歯磨き粉でプラーク(歯垢)が落ちると思っていらっしゃることです。
(プラークとはお口の中に生息する、雑菌、虫歯菌、歯周病菌が固まりとなっている状態で、その菌は生きています。
歯磨きの目的はそのプラークを落とすことです。)もし、歯磨き粉でプラークを除去できるならば、虫歯、歯周病にはならないのではないでしょうか。
子供の時から、歯磨き粉を使い、歯磨きをしてきたのに虫歯、歯周病にになってしまうのは良く磨けてないだけで、歯磨粉が問題なのではありません。
基本的に、歯磨き粉は歯ブラシだけできちんと磨いた後に、仕上げで、歯磨粉を付けて磨き、5分くらい漱がず、その後、1、2回漱いで終わりにした方が、歯磨粉に含まれる薬剤が歯の周囲に沈着し効果的だと思います。
通常の歯ブラシできちんと磨けた状態をご自分で分かっていなければ、電動歯ブラシを使用しても良く磨けた状態が分かっていないので、一概に、電動歯ブラシが良いとはいえません。
確かに、現在、売られている電動歯ブラシは性能が良くいいものなのですが、先ずは、通常の歯ブラシで的確に磨けるようになることが重要だと思います。ただし、手の不自由な方や介護者に対して使用するのは有効だと思います。